2018年04月08日

「ENGEIグランドスラム」より佐久間一行「誰も悪くない」、神田松之丞「宮本武蔵伝」の分析

photo
松之丞ひとり~名演集~
神田松之丞
SPACE SHOWER MUSIC 2017-09-05

松之丞 講談 -シブラク名演集- 絶滅危惧職、講談師を生きる 新世紀講談大全 神田松之丞 [DVD] 桃月庵白酒25周年作品集 白酒四半世紀 -the 25th- 桃月庵白酒落語集 浮世床/木乃伊取り 文七元結 今んところ、そのに いちのすけのまくら DVD>講談師神田松之丞:違袖の音吉/グレーゾーン/天保水滸伝鹿島の棒祭り [講談ドキュメンタリー「新世紀講談大全」DVDシリーズ] (<DVD>) 春風亭一朝1「朝日名人会」ライヴシリーズ121「中村仲蔵」「稽古屋」「淀五郎」「芝居の喧嘩」

by G-Tools , 2018/04/08



めちゃイケ最終回の翌週、フジテレビは土曜夜に「ENGEIグランドスラム」を放送した。賞レースの緊迫感はない。チャンピオンクラスの芸人をそろえているとはいえ、4時間以上芸人のネタを並べるだけで、視聴率取れると思っているのだろうか。フジテレビの企画編成に疑問に思いつつ録画視聴した。垂れ流しの中にも発見はあった。個人的に印象深かったのは、佐久間一行の「誰も悪くない」、神田松之丞の講談「宮本武蔵伝」だった。以下二人のネタの分析を通して、現代社会におけるお笑いの可能性の中心を考察する。考察の過程で、小説表現の可能性も見つかるだろう。続きを読む
posted by 野尻有希 at 16:05 | TV論(バラエティー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月02日

「ポプテピピック」の軽さと速さ、差異と反復、引用する文学性

photo
ポプテピピック vol.1(DVD)
キングレコード 2018-01-31

ポプテピピック vol.2(DVD) ポプテピピック vol.3(DVD) ポプテピピック ALL TIME BEST POP TEAM EPIC 【期間限定アニメ盤】 月刊MdN 2018年5月号(特集:ポプテピピック) カードキャプターさくら クリアカード編 Vol.2 初回仕様版 [DVD] カードキャプターさくら クリアカード編 Vol.3 初回仕様版 [DVD] カードキャプターさくら クリアカード編 Vol.1 初回仕様版 [DVD] ポプテピピック konozama Tシャツ XLサイズ スーパーエレガント 完全版 (電撃コミックスEX)

by G-Tools , 2018/04/02




「めちゃイケ」最終回は第三部で視聴率ようやく10%台だった。日テレやTBSの裏番組に視聴率で負けた。フジテレビの滅亡が迫る中、4月からやたらとアニメの新番組が始まる。東京MXがアニメ枠を増やした影響だ。「キャプテン翼」、「銀河英雄伝説」、「キューティーハニー」、「ゲゲゲの鬼太郎」、今年は一体何年だっけと疑問に思う。みんなリスクを負いたくないから、安全パイのブランドにすがりつく。こんな閉塞状況で新しいものをヒットさせようとしたらどうすればいいのだろう? ひとつの解決策は、引用だ。名作を複雑怪奇に引用して、パロディーにして、リミックスする。その理想的実践例が、冬アニメの話題作「ポプテピピック」である。

「ポプテピピック」は「おそ松さん」、「けものフレンズ」など過去にネットでバズった作品の方法論を過去のものにした。何が新しかったのか、以下考察する。続きを読む
posted by 野尻有希 at 22:26 | マンガ・アニメ論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月01日

「めちゃ×2イケてるッ!」フジテレビが終わった原因の分析

photo
革命のファンファーレ 現代のお金と広告
西野 亮廣
幻冬舎 2017-10-04

魔法のコンパス 道なき道の歩き方 多動力 (NewsPicks Book) 人生の勝算 (NewsPicks Book) 究極の男磨き道 ナンパ お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book) 藤原和博の必ず食える1%の人になる方法 えんとつ町のプペル ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく 日本再興戦略 (NewsPicks Book) 長濱ねる1st写真集 ここから

by G-Tools , 2018/04/01



「めちゃ×2イケてるッ!」フジテレビが終わった。本稿では「めちゃイケ」の終焉をフジテレビの終焉と重ねて論じる。ネット文化のトレンドに敗北したフジテレビという遺物の様態が明らかになるだろう。

筆者個人は放送当初から「めちゃイケ」が好きではなかった。ナインティナインはダウンタウンに次ぐ吉本のスター候補としてフジテレビに出現した。とんねるず、ウッチャンナンチャン、ダウンタウンに比べて、ナイナイは面白くなかった。今振り返ってみれば、芸人個人の面白さよりも、テロップやナレーションの演出によってテレビ番組というコンテンツを面白くする手法の先駆者が「めちゃイケ」だった。「めちゃイケ」以降のバラエティー番組は、テロップとナレーションを多用し、「めちゃイケ」同様笑いの中にヒューマニズムの感動演出が混ざるようになった。

人気番組だった「めちゃイケ」も2006年山本圭壱の番組鋼板、2009年片岡飛鳥の現場離脱、2010年岡村隆史の休養などを経て、徐々に視聴率が低下した。「めちゃイケ」の没落時期は、フジの没落と重なる。2010年代「めちゃイケ」を含むジテレビの視聴率が低下した原因は何だったのだろう。以下原因を考察する。続きを読む
posted by 野尻有希 at 16:38 | TV論(バラエティー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月27日

「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」に充満する自由と成長の機会についての考察




ゼルダの伝説が面白すぎて、日常がつまらなくなる。ゼルダはプレイすればしただけ、成長を実感できる。コログの実を集めて、素材を集めて、料理して、妖精の泉で防具をパワーアップして、イワロックを倒して金を稼いで、ほこらを攻略してハートを増やして、等々やればやるほどリンクは成長していく。リアルな社会はこれほど成長する機会を与えてくれない。もちろん人生からゼルダ並みの充実を得ている人がいるかもしれない。しかし、多くのプレーヤーは、リアルな社会よりゼルダの中の世界の方が楽しいと思うのではないだろうか。何故このような世界間格差が生じるのだろうか。続きを読む
posted by 野尻有希 at 22:35 | ゲーム論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月26日

ゲーム評:ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド〜物語の自由、戦闘の自由、移動の自由




小説、演劇、漫画、映画、テレビ、動画は一方通行のメディアである。対してゲーム、コミケ、食事、おしゃべり、恋愛、セックス、子育て、介護は、双方向のメディアである。双方向のメディアには、メディアの受容者側が参加し、時に需要者は供給者に変化することがある。もちろん小説を読む時に作者の意図しない革新的な読み方をすれば、小説も双方向的なメディアになりえる。ただし、それは小説の読書でなく批評行為と呼ばれる。本稿では、ゲームをセックスと同じ双方向参加型のメディアとして分析する。今回取り上げるのは、Wii UおよびNintendo Switchで発売された「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」(以下「ゼルダの伝説BoW」あるいは単に「ゼルダ」と表記する)である。続きを読む
posted by 野尻有希 at 22:18 | ゲーム論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする