2013年12月10日

映画レビュー:麻生久美子、安田章大主演『ばしゃ馬さんとビッグマウス』



日曜日、渋谷のパルコパート3最上階の映画館、渋谷シネクイントに映画「ばしゃ馬さんとビッグマウス」を観に行ったので、その感想。

もともとシナリオ・センターの代表ブログでを読んで、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』は、シナリオ・センター出身ライターが台本書いてますよと知る。続いてフェイスブック。中小企業診断士の知り合いが「『ばしゃ馬さんとビッグマウス」という映画に診断した商店街が出てきますよ」と言っていた。シナリオ・センターと中小企業診断士がつながったなと思った。

続いて大学のサークル友達の結婚式。数年ぶりに再会した後輩に「『ばしゃ馬さんとビッグマウス』見たんすけど、見ました? あれ脚本家の話ですよ」と言われる。最後はシナリオ・センター研修科ゼミ後の飲み会。ゼミ友が『ばしゃ馬さんとビッグマウス』を見て、まわりほとんどジャニーズファンなんだけど、一人でツボにはまって感動したと言っていた。ここまで重なったら観に行かねば、呼ばれていると思い、映画を観に行った。

主演は麻生久美子さんと、関ジャニ∞の安田章大さん。監督は吉田恵輔さん。麻生さんが、シナリオコンクールに作品を応募し続けているけど、落選し続けている中年女性役。ばしゃ馬のようにがむしゃらに頑張るけど、評価されない惨め役。一方の安田さんは、全然シナリオを書かないけど、自信満々、他人のシナリオをぼろくそに批判するビッグマウス役。シナリオ志望者の青春ラブコメチックな作品。

映画が始まる前は、7割以上ジャニーズファンの若い女の子の集団で、若干場違いな雰囲気。残りは映画好きな真面目そうな人。きらびやかなファッションで元気に会話している若い女の子たちは、安田さん目当てのジャニーズファンじゃないかもしれないけど、なんだかジャニーズファンな気がする。そんな女の子に囲まれながら(隣の席は映画好きそうなおっさんだけど)、ベルギービールを飲みつつ、視聴開始。

最初は若い女の子が多くて会場の雰囲気苦手だなと思ってたけど、いざ始まったら、作品内に散りばめられた小ネタ一つ一つ、みんな女の子たちがくすくす笑って反応しているので、何て素晴らしいお客さんなんだろうと思った。こんなに小ネタに反応してくれたら、作ってる側も嬉しくてしょうがないだろう。

監督は、ビッグマウス役に安田さんがぴったりだと思ってオファーしたそう。別にジャニーズ狙いじゃなかったんだけど、ジャニーズファンが集まる。それでうまい具合に好反応が返ってくる。単純にすばらしいなと思った。今期テレビドラマはジャニーズ全盛だけど、こんな素敵に反応してくれる人達がドラマ見てくれて、和気あいあいと反応してくれるなら、楽しい(実際はこの作品、ネタのレベルがハイレベルで誰が見てもくすくす楽しめる作品なんだろうけど)。

作品冒頭、コンクール1次で落選した麻生久美子がベッドで大泣き。何度も応募して、この年齢で1次で落ちたら、泣くだろうなと僕は激しく共感。他の観客は応募してなければこの気持ちわからないだろうなと思ったけど、物語が進む中でシナリオ・ライターの葛藤がいっぱい描かれるので、最終的には主人公の苦労わかってもらえたかも。

フジテレビ木曜22時『独身貴族』も映画のシナリオ・ライターが出てくる。こちらは脚本家志望の北川景子が、映画会社の社長(草g剛)や専務(伊藤英明)と三角関係になるシンデレラ・ストーリー。こんなうまい具合に話は進まないと思うけど、『ばしゃ馬さんとビッグマウス』は、ハッピーエンドに行かないリアル・ライフ・ストーリー。今週で公開終わりくらいだけど、シナリオ作りに興味があるならおすすめ。シナリオの朗読ゼミの様子などまさにリアルだし。
posted by 野尻有希 at 00:07 | TrackBack(0) | 映画論(国内) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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