2016年02月11日

NHK教育『100分de名著 アドラー「人生の意味の心理学」第1回 人生を変える逆転の発想』まとめ

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人生の意味の心理学〈下〉 (アドラー・セレクション) 個人心理学講義―生きることの科学 (アドラー・セレクション) 幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII 性格の心理学―アドラー・セレクション 生きる意味を求めて―アドラー・セレクション

by G-Tools , 2016/02/11



NHK教育『100分de名著 アドラー「人生の意味の心理学」第1回 人生を変える逆転の発想』まとめ

アドラーはフロイト、ユングと並ぶ心理学の3巨頭。日本では無名だったが、近年関連書籍が売れている。

アドラー心理学は、個人の心理学と言われている。多くの心理学は人間をタイプにわける。アドラー心理学はタイプわけしない。他ならぬこの私が、人生をどう生きていくかを考える。さらに「人間はいかに生きるべきか?」まで考える。

アドラー心理学は、実践の心理学。どうすれば幸福になれるかまで描いている。ただし、実践するのは容易ではない。勇気がいる。

<アドラーとフロイトの違い>
フロイトは、リビドー(性的欲動)がパーソナリティーの基礎と考えた。

アドラーは、リビドーに代わるものとして劣等感に着目した。

アドラーが内科医をやっていた頃、彼の診療所に来た軽業師や大道芸人の多くは、幼い頃、体が弱かった。

劣等感は、個人の性格や行動を決定づけるのではないか?

アドラー自身も病気持ちで体を自由に動かせなかった。持って生まれた弱さを、自分もサーカスの芸人達も克服している。劣等感は、神経症にもつながるが、人生の難題を克服する力にもなる。

アドラーは、力に着目した。

(伊集院光のコメント)
昔のお笑い芸人はクラスの人気者。今のお笑い芸人は、クラスで浮いていた人、孤独な変わり者。クラスのみんなと見ているものが違うという孤独からスタートして、お笑いを始める人が多い.

<第一次世界大戦を経験して>
フロイトは、人間には攻撃欲求があるから戦うと解釈した。
現状を説明するために攻撃欲求という考え方を提示。

アドラーは、戦うことは人間の本来の姿ではないと考えた。
本来、人間は仲間であるという考え方に到達する。
人間は戦わず、仲良くできるはずだという理想を掲げた。
仕方ないで終わらない。ではどうすればいいと考える。

<ドラマパート>
誰もが幸福になれたら宗教もいらないのでは?
世界も人間も複雑なものなのでは?

世界が複雑なんじゃなくて、あなたが世界を複雑にしているとしたらどうだろう?
問題は世界がどうかではなく、自身がどうかなんだ。

人は客観的な世界ではなく、自らが意味づけした主観的世界に住んでいる。
だからみんな今すぐ変われる。

人はみんな変われないから苦しんでいるのでは?

もし変われないならそれは、君が変わりたくないからに他ならない。

いやいやそんなことはない。私が変われないのは、いろんな原因があるからだ。

ちょっと待ちたまえ。あらゆる結果の前に原因があるという考え方はおかしい。
過去の原因からではなく、今の目的から考えるんだ。

不安だから外に出られないのではなく、外に出たくないから、不安という感情を作り出しているのでは?
人はいつも過去の原因に囚われている。原因に囚われていては、一歩も前に進めない。

原因ではなく、目的に目を向けなくては。
人生は全てあなたが決めているのだから。

<ドラマのまとめ>
1、意味づけを変えれば、未来は変えられる。
みんなが同じ世界に生きていると思っている。そうではなくて、それぞれが意味づけした世界に生きている。同じ現象を経験しても、意味づけるのは人それぞれで違う。

2、原因ではなく目的に目を向けよ
(トラウマの否定)
今の自分がうまくいかないのは、家が貧しかったからだとか、親に十分愛されていなかったからだとか、過去のせいにして納得する人がいる。

過去の経験が今の自分の生を決定しているのではない。アドラーは、我々が過去の経験にどのような意味を与えるかによって、自分の生を決定していると考えた。

トラウマというものがあるわけではない。過去に、自分の人生に大きな影響を与えた出来事があると意味づけしているだけ。

自分の人生をどうしたいか、目的が人生を作っている。

これからどうするか、未来は決まっていない。

自分が決めていける。

競争社会で絶対成功できないと思う人がいる。

一方、過去の出来事をばねにして、成功しようと思う人もいる。

過去の解釈を変えることで、今が変わる。未来が変わる。


<ライフスタイルについてのドラマパート>
この世界にいる自分について、どう意味づけるか?
ライフスタイルとは、その人が持っている独自の世界観。

ひそかに好意を抱いている人が向こうから歩いてきた。
しかし、何故かその人は君から目をそらしてしまった。
相手の行動をどう意味づける?

嫌われているのかな?
避けられてるのかな?

目にごみが入ったのかな?
私に気があるから意識して避けてるのかな?

相手が目そらした理由は

嫌われているから?

気があるから?

どう意味づけるかの解釈が、ライフスタイル。

私に気があるから目をそらしたと意味づけした場合、話しかけるという次のステップが出てくる。たとえ勇気をしぼって話しかけても、無視されるかもしれない。運よくつきあえてもふられるかもしれない。

未知の世界に踏み出すことを人は無意識におそれる。

色々不満があっても、このままでいる方が楽。変わりたかったらいつだって変われるのに変わろうとしない。むしろ変わらない決心をしている。

「人生が困難なのではない。

あなたが人生を困難にしている。

人生は極めてシンプルである。

<ライフスタイルまとめ>
・自分のことを自分がどう見ているか(自己概念)

・他者を含む世界の現状についてどう思っているか(世界像)

・自分および世界についてどんな理想を抱いているか(理想像)

以上のことを一般には性格と言っている。

性格と言ってしまうと、変えにくいイメージになる。
だからあえてライフスタイルと表現している。

我々は、ライフスタイルを変えられないのではない。変えないという決心をしている、とアドラーは表現している。

ライフスタイルを変えるためには「変えないでおこう」という決心を取り下げる。無意識でそう決心している。まずライフスタイルを意識化する。

どんなライフスタイルに変えていけばいいかを知る。

そして勇気が必要。

アドラーは「3日あれば人間は変われる」と言っている。

次回は生き辛さの最大の原因「劣等感」について。
posted by 野尻有希 at 10:39 | TrackBack(0) | TV論(ドキュメンタリー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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