2017年01月03日

NHK「新春テレビ放談2017」注目発言のまとめ

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by G-Tools , 2017/01/03



NHK総合で2017年1月2日「新春テレビ放談2017」が放送された。

出演:千原ジュニア(司会)、テリー伊藤、ヒャダイン、カンニング竹山、大久保佳代子、湯山玲子(作家)、品田英雄(日経研究員)、佐久間宣行(テレビ東京「ゴッドタン」演出・プロデューサー)、土屋敏男(日テレ「電波少年」プロデューサー)。

【2016年人気バラエティーランキング】
1位アメトーーク!(テレビ朝日系)
2位マツコの知らない世界(TBS系)
3位踊るさんま御殿(日テレ系)

千原ジュニア:バラエティーのランキングにフジテレビが1本も入っていない。(ベスト20のうち、フジからランクインしたのは17位「ホンマでっか!?TV」のみ。ベスト20にランクインした番組のほとんどは日テレ)
ヒャダイン:出演者の本音が聞ける番組が好調。情報系番組は入っていない。

佐久間:「マツコの知らない世界」など情報に発信者のキャラを掛け合わせた番組が受けている。
湯山:昔の専門誌の情報がテレビで広められている。
千原:何故日テレは好調なのか?
土屋:日テレの番組はすごいたくさん撮って、よいところだけ使う。「はじめてのおつかい」も1000本とって7本使うのが当たり前。手間をかけることが当たり前なのが、日テレ好調の理由かも。テレビ東京の「家、ついて行ってイイですか?」もすごい撮っている。
佐久間:「家、ついて行ってイイですか?」のオンエアは6%しか使っていない。テレビ東京は、「モヤさま」ディレクターも「家、ついて行ってイイですか?」も僕も、全員「TVチャンピオン」育ち。とにかく素人の人と向き合って、ガチンコロケやってきた人達がやっている。
千原:佐久間さんからすると、日テレ好調の理由は?
佐久間:制作者の立場からすると、日テレは徹底したお客さん主義。制作者のエゴより、先にお客さんが来ている感じがする。
ヒャダイン:日テレは視聴率を取るのに貪欲。番組タイトルと内容が違う番組が多い。
テリー:テレビなんて、時代と添い寝するもの。時代が変われば内容も変わる。
土屋:いつも変わんなきゃ変わんなきゃと思っている。「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」も最初は全然違う内容だった。
佐久間:日テレはイモトさん、りゅうちぇるなど新しいキャラクターを見つける。人気者を見つけて、日テレの中でちゃんと流用する。
土屋;僕が二十代の頃、フジテレビがずっとトップだった。日テレはみんなで力を合わせてやっていかざるを得なかった。
竹山:日テレには、ロケが面白くなくても面白くする編集技術がある。

(日テレ日曜夕方以降の高視聴率番組コンボついて)
土屋:日テレ側からすると、習慣として見られるのはやばい。今の番組は変えていかなきゃいけないとそれぞれの番組は思っているはず。
テリー:日曜夜は番組の吸収力が高い。平日は仕事で疲れているが、日曜なら番組がすっと入ってくる。日テレは昔日曜で青春ドラマをやっていた。「行ってQ」も青春ドラマ。見ていると「よし、明日もやるぞ」という気持ちになる。同じ内容を月曜日にやったら、何やってんだよ見てられないという話になる。(筆者註:フジテレビの月9が受けなくなったのは、働く女性の増加が影響している可能性がある)
土屋:青春番組だとしても、番組に時々毒を入れる。毒を入れた方が優しさが立つ。日テレは毒の入れ具合が上手いと思う。
佐久間:「スター名観」を日曜夜に持ってきたTBSの勇気はすごい。TBSは今、深夜番組が面白い。多分「ガチンコ!」育ちのディレクターが今、番組を作っている。その一番上にいるのが、藤井健太郎君(「クイズ☆スター名鑑」、「水曜日のダウンタウン」の演出・プロデューサー)。藤井君にこの時間をやらせたのはすごい。
ヒャダイン:僕も藤井さんの作品は好き。家族や主婦層を取らない考え方すごいと思う。

(低迷するフジテレビ)
ヒャダイン:「フルタチさん」は、古館さんをヨイショしている。日テレの番組にはそれがない。
千原:フジテレビはタレントを見上げている。日テレはオンエアではタレントにガンガンくる。ナレーションでガンガンくるのは、土屋さんの番組の伝統。
佐久間:逆にいうと、「IPPONグランプリ」や「THE MANZAI」のような芸人が格好良く見える番組は、フジテレビじゃないと作れない。
テリー:フジテレビも自分達で地殻変動しようとする力があると思う。
土屋:好調な局は改変率が低い。日テレの番組改変率は低いが、フジの改変率は高い。日テレがフジテレビに負けていた時代は、フジに勝とうとスタッフ全員が工夫して、新しい番組ができて、世代交代が進んだ。

(SMAP解散)
土屋:SMAPによってバラエティーは変わった。SMAPがなくなるとテレビも変わる。
佐久間:SMAP=テレビ。SMAPはコアなカルチャーや作曲家をテレビに引っ張りあげてきた。SMAPがなくなると、アンダーグラウンドで面白い人達がテレビで活躍していくきっかけが、ネットに流れていくんじゃないか。

<ドラマ部門>
1位相棒
2位真田丸
3位逃げるは恥だが役に立つ

(逃げ恥)
佐久間:7、8年前だったら、35歳で童貞の主人公がかわいいと言われることはなかった。今テレビを見ている人は、未婚率があがっている。三十代、四十代の未婚女性が多い。その人達がど真ん中の内容だった。
湯山:恋愛すらできなくなっている時代の恋愛劇。
大久保:相思相愛の2人、裏切りもないし、ドロドロもしない。くっついたりはなれたりするだけ。心乱されるドラマなんてもういらない。キュンキュンするだけでいい。少女漫画に戻っているんだと思う。
テリー:星野源さんの力が大きい。星野源さん以外、誰キャスティングするかと考えると、いない。新垣結衣さんが契約結婚すると最初に言う時、相手役の男性にセックスの匂いが1ミリでもあったらダメ。あと髪型。エグザイル系の髪型ならダメ。
ヒャダイン:恋愛ドラマは視聴率取れないといわれていた。フジテレビはがんばって恋愛ドラマやっていたけど、視聴率取れなかった。逃げ恥がやったのは、本当はフジテレビがやりたかったこと。ドラマランキングベスト10にフジテレビが1個も入っていない。
土屋:逃げ恥は、新しい恋愛観が貫かれている。月9の時代から世代が変わった。

(バカリズム脚本「黒い十人の女」)
千原:コント番組は作りにくい。これからいろいろな芸人がドラマを作っていく時代になると思う。

(バラエティーの演出かと思うドラマが増えた)
土屋:日テレでもバラエティー出身の人がドラマを作っている。
竹山:バラエティー出身の人の方が、撮影が早い。
佐久間:今のドラマはアニメの影響もある。エヴァンゲリオンから始まって、若い人の中に、テロップが出るものを見るのに慣れている人が多い。(筆者注:エヴァのテロップ多用は、岡本喜八監督や市川崑監督の映画のオマージュだけれど)
ヒャダイン:視聴者の忍耐力が落ちている。ドラマの登場人物が出て、「あれこれ誰だっけ?」となったら、そのドラマはアウト。わかりやすいドラマじゃないとダメ。文化としては問題。わかりやすい曲を作っている僕が言うことではないかもしれないけど。
千原:音楽も同じ状況?
ヒャダイン:阿久悠さんの詩など、かみしめてわかる部分は、説明過多じゃないと駄目になった。昔は1言って10わかる。今は10言うために100言っている。
土屋;反動はいつかくる。今の時代、説明過多の親切さが受けているなら、説明過多を嫌う時代がいつか来る。不親切な何かが来る。

(ネットテレビ)
ヒャダイン:ネットのテレビは、テレビの劣化版だと思っていたが、Netflixで「火花」を見て、考え方が変わった。「火花」はテレビのドラマよりクオリティーが高い。
竹山:AbemaTVはスタジオもしっかりしている。昔はネットテレビができたといっても、そのうち人気がなくなると消えていったが、今は安定している。自分の感覚は、熊本地震で変わった。熊本で地震があった時、新幹線に乗っていた。新幹線の中でネットテレビのニュース映像を見た。自分は新幹線の中で、スマホでテレビを見ている。時代は変わったんだなと思った。
千原:AbemaTVの視聴者プレゼントで前半はハワイ旅行、後半はロスだった。視聴者プレゼントはハワイ旅行ですと言った時、地上波のテレビでハワイ旅行なんてずっと言っていないと思い出してハッとした。
竹山:一つ疑問がある。ネットテレビの番組は30万人とか視聴者がいるのに、街歩いていても面白かったと誰にも言われない。テレビで3%しか視聴率取っていないのに街歩いていて「あれ面白かったよ」と言われる。何故だろう?
土屋;視聴率3%で百万いると言われている。
竹山:ネットで百何十万人見ている時もある。
土屋:通り過ぎただけで1カウントされる。
千原:テレビ東京はアマゾンプライムでドラマ配信しているが、地上波と競合しないか?
佐久間:コンテンツの情報量を多くして、新たな発見をできるようにすると、視聴者が増える。見る度に発見があれば、何度も見てくれる。アマゾンプライムの視聴者はテレビも見てくれるので、食い合わない。

(テレビを持たない若者)
竹山:若者が一人暮らしを始めても、テレビを持たない。大学でパソコンを使うからパソコンは買うが、テレビは持たない。
土屋:ウッチャンがNHKでコント番組「LIFE」をやっており、面白いから見ている。「LIFE」の視聴率は3%。民放でやれば、2倍か3倍は視聴率を取れると思う。何故視聴率が低いかというと、NHKを若者は見ていないから。若者向けの面白い番組はNHKでやっていないという固定観念を作ってしまったから、NHKで面白いコント番組をやっても視聴率は伸びない。この状況は、テレビ全体出も言えるかもしれない。テレビでは若者向けの面白いコンテンツはないと若者が思うと、面白い番組をやっても、若者は見てくれない。

(炎上)
佐久間:炎上には対策がある。わからないとダサいという文脈を作ると、炎上しない。「これ面白いよね、馬鹿にしているわけじゃないよね」という文脈を作って、その感覚を共有できれば、炎上しない。

(2017年のテレビ)
土屋:「シンゴジラ」や「君の名は。」が業界の予想を超えるヒットをしたのは、新しいユーザーに入れ替わっているから。横山やすしさんがダウンタウンの漫才を最初に見た時、あんなチンピラの会話は漫才じゃないと言われた。電波少年も最初は、あんなのテレビ番組じゃないと言われた。今は、あんなものテレビじゃないと言われるような番組を作るタイミングだと思う。

※過去年度の新春テレビ放談のまとめ記事は、タグ「新春テレビ放談」を参照ください。
posted by 野尻有希 at 13:35 | TrackBack(0) | TV論(バラエティー) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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