2017年03月12日

NHK教育『SWITCHインタビュー達人達 三浦大輔×稲垣栄洋』より雑草の生存戦略まとめ

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身近な雑草の愉快な生きかた(ちくま文庫)
稲垣 栄洋 三上 修
筑摩書房 2011-04-08

身近な虫たちの華麗な生きかた (ちくま文庫) 植物の不思議な生き方 (朝日文庫) 身近な野の草 日本のこころ (ちくま文庫) 雑草手帳:散歩が楽しくなる 身近な野菜のなるほど観察録 (ちくま文庫) 面白くて眠れなくなる植物学 雑草に学ぶ「ルデラル」な生き方 弱者の戦略 (新潮選書) 植物はなぜ動かないのか: 弱くて強い植物のはなし (ちくまプリマー新書) たたかう植物: 仁義なき生存戦略 (ちくま新書)

by G-Tools , 2017/03/12



NHK教育の番組『SWITCHインタビュー達人達』で、ハマの番長こと元横浜DeNAベイスターズ投手・三浦大輔と雑草研究者・稲垣栄洋の対談を聞いた。稲垣さんによる雑草の生存戦略についての発言が印象的だった。印象に残った発言を抜粋してみる。

・踏まれても立ち上がらないのが雑草魂。雑草は上に伸びずに横に伸びていく。何度も踏まれると立ち上がらなくなる。踏まれないように横に広がっていく。
・雑草にとって一番大事なことは生き残ること。花を咲かせて種を残すこと。
・四つ葉のクローバーになるのは、よく踏まれるクローバー。踏まれて傷ついた部分から葉を増やそうとする。すると四つ葉のクローバーになる。幸運を呼ぶといわれる四つ葉のクローバーは、踏まれてできるというのが面白い。

・雑草の世界はすごく変化する環境なので、どういう戦略が正解がわからない。
・雑草はどういう風に育つか決まっていない。環境にあわせて伸び方が変化する。
・雑草は自由自在で無駄がない。合理的。必要最低限で自分の生き方を見る。
・人間のいるところに雑草がある。富士山頂の山頂に雑草はない。山小屋の近くには雑草がある。
・どんなに芝生をきれいにしても、雑草はまた出てくる。草を刈ってもまた出てくると思って、土を掘り返して根から取ったら、周辺の土に埋まっていた種が刺激されて、別の雑草が出てくる。1万年以上雑草と人間は共存してきたのだから、雑草を根絶することはできない。
・海外では雑草は悪者、邪魔者。日本人は「温室育ち」より「雑草」と言われたい。日本人は雑草の強さをわかっている。
・春の七草のうち、五つは雑草。
・自然界は独り勝ちできない。競争し合いながらも共存しなければならない。
・作物や穀物は育て方が決まっている。同じように育てると同じように成長する。一方の雑草は、同じ時期に種をまいて同じように育てても、育ち方がばらばら。芽を出さずに種のままのものもある。最近重視される「個性」はこういう世界。個性を育てるのは実は簡単じゃない。

(所感)
Buono!に『雑草のうた』という曲がある。

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雑草のうた
Buono!
UP-FRONT WORKS 2011-02-01

by G-Tools , 2017/03/12



カンカン照りでも どしゃ降り雨でも 吹雪の夜で
倒れたって起き上がる
踏まれて 踏まれて 踏まれて
もっと強くなるんだ


番組を見ていた時、『雑草のうた』を思い出した。

踏まれても踏まれてもへこたれずに何度も立ち上がるが、雑草魂のステレオタイプだった。雑草の研究者によると、雑草は立ち上がらず、横に広がっていくという。

例えば、小説の新人賞に応募してだめだったら、へこたれずに何度も何度も応募を繰り返すというのは、雑草の生存戦略として適切ではない。勝率1%以下の世界で戦い続けるのが生存政略として適切かどうか。自分がみじめになるだけかもしれない。

小説の新人賞でだめなら、俳句にいったり、短歌にいったり、現代詩にいったり、あるいは絵を描いたり、写真を撮ったり、脚本を書いたり、エッセイや評論を書いたり、映画を撮ったり、ドキュメンタリーを撮ったり、ゲームを作ったり、アプリを作ったり、横に広がる道はたくさんある。

上に上がらずに横に広がっていく、ドゥルーズのリゾームのように。

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記号と事件―1972‐1990年の対話 (河出文庫)
ジル ドゥルーズ Gilles Deleuze
河出書房新社 2007-05

勉強の哲学 来たるべきバカのために 中動態の世界 意志と責任の考古学 (シリーズ ケアをひらく) 批評と臨床 (河出文庫 ト 6-10) 差異と反復〈上〉 (河出文庫) 時間の非実在性 (講談社学術文庫) 意味の論理学〈上〉 (河出文庫) 差異と反復〈下〉 (河出文庫) スピノザ―実践の哲学 (平凡社ライブラリー (440)) ディアローグ---ドゥルーズの思想 (河出文庫) アンチ・オイディプス(上)資本主義と分裂症 (河出文庫)

by G-Tools , 2017/03/12

posted by 野尻有希 at 14:17 | TrackBack(0) | 創作技術論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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