2007年10月08日

環境問題までビジネスにしようとする欧米

ショートショート「偽悪者の戯言」

政治経済哲学者、鈴原氏は今日も夜のニュースに出演していた。

「環境問題の解決をかたくなに拒否してきたアメリカが、最近環境問題への取り組みを推進しています。EU主導のCO2排出削減権の売買ビジネスへの参加を示していますし、この方向転換はどうして起こったのでしょうか?」と美人ニュースキャスターが鈴原氏に尋ねた。

「簡単だ、環境問題がビジネスになり、アメリカの利権を増やすことになるとわかったからだよ。環境問題を解決する科学技術を持つ先進国、先進企業が環境ビジネスに取り組み、利益を増やす。科学は地球環境を壊すとわめいている自然運動家は、環境問題を元に利益を稼ぎ出すことはできない。アメリカは京都議定書に反対した。日本人が作ったものに賛成などできないだろう。

また歴史は繰り返す。欧米は自分たちの民族以外にも通用する普遍的な法則を作り出す。その外見だけ普遍的な法則を他の民族にもあてはめて、他の民族の文化伝統を破壊しようとする。環境問題の解決策は、結局アジアでも、アフリカでも南アメリカでもなく、ヨーロッパとアメリカが決めるのだ。

どうしたら環境問題が解決できるのか、彼らは普遍的で絶対的なルールを作り出そうとしている。日本人が決めたものではだめなのだ。アメリカとヨーロッパが決めたものでなければ、プライドが許さないのだ。他の国々にもルールを遵守するよう強制する。ルールを守れない国には戦争までしかけることだろう」と鈴原氏は一気にまくしたてた。

放送終了後、例のごとく視聴者から抗議の電話、メール、手紙が殺到し、アメリカ大使館なども難色を示した。外国で鈴原氏の暴言が報道されもした。一部のアジア、アフリカ諸国は鈴原氏の意見を歓迎した。

鈴原氏は翌日の番組で謝罪するようプロデューサーに促された。彼は謝罪がわりに次の発言をした。

「環境問題はそもそもビジネスではなかったはずだ。ビジネスや科学技術によって破壊された地球を回復するための宗教的、哲学的活動だったはずだ。それらの活動のことごとくは世界の支配者たちに拒絶された。そのうち、世界の支配者たちが環境問題によって大きく儲けられることに気づいた。環境問題を解決しようとするふりをすることで、人気と名声が得られるとも思い始めた。そこで始まるのがエコビジネスだ。国際的エコ・ビジネスルールの作成だ。とても皮肉なものだ」

鈴原氏はそう言ってほくそ笑んだ。美人ニュースキャスターはフランスで、日本のマンガ「デスノート」を読んだ若者が殺人事件を起こしたことを告げた。
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2007年10月06日

コンビ二万引き追いかけたら刺殺される

野尻有希のショートショート
「万引き少年を追いかけたら刺殺される」

毎回強気のコメントで良識派文化人から睨まれているが、視聴率はとれるいかさま文化人、鈴原氏は今日も夜のニュースにゲスト出演していた。

今日のトップは、万引き少年を追いかけたコンビ二店員が、少年に刺殺された事件である。

「このコンビ二店員は正義感がありすぎたため、うらめに出たんでしょうかね。それにしても、万引きで追い詰められて、店員を殺すなんてこの少年は本当馬鹿ですね、鈴原さん」と美人ニュースキャスターが言った。

「少年は暴力とセックスが大好きなんですよ。というか大人もみんなそうですがね。追いかけて警察にでも連れて行こうと考えたんでしょうが、これからは万引き犯にも殺されうるという事態を想定して、厳重な態度で対応した方がいいですね。なめられてるんですよ。万引きを見つけたら即刻殴り飛ばしてやったらいいんだ」

「ということは、警察はいらず、暴力には暴力で解決しろということですか?」

「警察は必要です。警察に突き出すために追いかけたなら、自分も警察のつもりで、命をかけて追いかけろということです」

案の定、放送後、番組に対して多数の苦情が寄せられたが、視聴率は取れていた。

放送終了後、鈴原氏が近所のコンビ二で酒を買おうとしたら、女性の悲鳴が聞こえてきた。女性のすぐ隣には、ひ弱そうな20代のぶ男がいた。
「どうしたんですか?」店員はじめみながシカトする中、鈴原氏は女性の傍に寄った。

「今触られたんです」
「触ってなんかいないです」男がのどから変な声を出して反論する。
鈴原氏は何も言わず男を殴り飛ばした。男は反動で雑誌が並んでいる棚にぶち当たって、床に倒れた。
「何するんだお前、警察呼ぶぞ」男はポケットからナイフを出して、反論した。すかさず鈴原氏は男のみぞおちにとび蹴りをくらわした。ナイフは男の手を離れて店の入り口まで転がっていった。
「殺すぞこの変態痴漢野郎。お前なんて生きる価値がないんだ。生かされているだけありがたいと思え」鈴原氏はそう吐き棄てて、コンビ二を出て行った。

終わり
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2006年11月09日

なぜみんな疲れているのか疲れているのか疲れているのか

小売はどこもきついみたい。売上目標あるし、残業時間はカットされるし、変な客にクレームつけられるし、馬鹿な店長いるし、価格競争激しいし、同業たくさんいるし、消費者相手の仕事はどこもきついみたい。けれど僕もまた一消費者。きついきついとなきわめいている労働者たちから商品を今日もまた購入している。

ショートショート2

疲れているから書く気もしない。疲れていても人は会社で働く。問答無用。なぜこの現実に耐えられるのか。給料出るから。給料がもらえなければ、やってられない。書く仕事は道楽なり、自分の好きでやっている。けれど本当に疲れているなら、道楽で書く気もうせる。書く仕事で給料というか歩合が出るなら、書いていく力が湧くかも。それこそ疲れ果てていても、毎日通勤電車に乗るサラリーマンのごとく、書き続けることができるかも。お金がもらえるから。

ショート3

しかしまあいったん書き始めると調子が出てきてどんどん書けてしまう。たとえ無内容でも書くのは楽しい読むのは楽しい。生きているのはなんだかんだ言ってやっぱり楽しい。

ショート4

もう今日は木曜日だ。三連休明けだから5連勤はきついだろうと思っていたら、あっという間に半分終わり。金曜日なんて事実上ああ明日からまた休みだな、今日でもう最後だなって感じで気分的に楽。なんでみんなこんなに疲れながら働いているのだろう東京の人たちって。
posted by 野尻有希 at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月08日

朝の表参道、何焦ってんのこいつら

ショートショート

ビールを飲んでねっころがるととてもきもちいい。至福の時、どんなドラッグより気持ちいい。アルコールもまたドラッグ。トリップトリップ。

ショート2

電車に乗っていて、降りて、歩いていたら、階段歩いている人みんなフリチンだったらどんな感じだろうと思ってしまった。28にもなって大学生みたいな妄想。つたない。

ふりふりふり。

ショート3

仕事で疲れても、ビールを飲んだらたちまちパラダイスへ突入。これではただの労働者。しかし気持ちよく至福。酒があったらどんな苦労も忘れられる。ああ気持ちいい。快楽に溺れて癒される。にんまりと笑ってしまう。

ショート4

昨日拳銃をぶっ放した。撃った弾が猫に当たった。猫の体がこなごなにくだけた。見ていた小学生の女の子が泣き出した。僕は彼女も撃った。ランドセルが宙をまった。僕はそのままパトカーに乗って巣鴨に向かった。

ショート5

地デジだワンセグだと言っても、テレビ番組自体とんでもなくつまらないんだから、テレビ見る気がしない。コンテンツの不足。どこでも見たことないような強烈な内容のファンキーな番組どっかでやってないだろうか。

ショート6

深呼吸をして電車を降りた。朝の表参道、みなは猛烈に走っている。電車は一分に一回の間隔でやってくるのに、人は走る。表参道は人で満杯。僕は深呼吸したせいか、ゆっくりゆっくり歩く。走っているサラリーマンとぶつかりそうになる。何そんなに焦ってんのこいつら馬鹿みたい。僕はゆっくりゆっくり歩く。昨日の僕はあんなに焦って、肩いからせながら小走りで歩いていたのに。時間は今、たっぷりある。
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2006年11月07日

仕事、19世紀ロシア、労働労働

ショート0

さて、今日も仕事が終わり、書く時間だ。この書く時間があるからこそ、僕は生きている。連休あけなのに、だからこそ、仕事が多くてまいった。午前中は眠たかったけれど、午後から忙しくて元に戻った。連休中は朝から晩まで働くことなんて想像もつかなかったけど、いざ仕事が始まってしまえばよく働く。

ショートショート


ナニワ金融道は本当に面白い。ナニワ金融道のまなざしで職場を眺めると、電話のがちゃぎりも当たり前に受け入れることができる。今まではがちゃぎりの現場を見る度、なんでがちゃぎりなんてするんだろう、相手に悪いしマナー違反だし、きいているこっちも気分悪いしとおっくうだった。けれどナニワ洗礼後は、がちゃぎりなんざ当たり前。がんがんいったれっちゅう感じや。ためいき、ぐち、不健康、みんなけっこう。当たり前だもの働いているのだから。これはドストエフスキーのリアリズムの視点。変に理想主義に萌えていると、現実が見えなくなる。現実はみんな苦しみ、がちゃぎりしたくてしょうがないほどストレスがたまっている。職場なんてどこもそんなもの。19世紀ロシアと同じ環境。


ショートショート2

サイゾーを読んでいると、芸能界に対する憧れなんて青臭いもの消えてしまう。どうせ芸能事務所の社長がいろいろ悪さしてるんだろう、経営陣の意向でがちゃがちゃ決まって行くんだろうとさめた目で見るから、芸能界に憧れなんて抱けるはずもない。どこにも憧れなんて見出せなくなる。後は個人的に幸福見つけ出すだけ。

ショートショートショート

あいもかわらず体が痛い。このところずっと足が痛い。未来の地球がどうなろうがしったこっちゃない。その日感じる痛みが減ればそれでいい。労働者はみじめだ。地球の未来を考える思考力さえ奪われる。ワークシェアリングなりなんなりして、組織で働く時間を少なくしたい。だから毎日書くことだ。地球の未来について考えられないけれど、書く余力はある。
posted by 野尻有希 at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月06日

書いていると落ち着くから書くだけ、もう人生それだけでいい、無駄なことは一切なくていい

ショートショート

一日に何回もブログを更新する。更新するたびにとても気持ちよくなる。肩の疲れがとれる。更新することを己の義務としていたから、義務を果たすたび、体が安堵に包まれる。

自分は一体どうなるのだろう。よくわからない。今すぐ黄金に輝く人間になることを願おう。はい、願いが叶いました。私は光り輝く黄金人類。楽しいことだけして小学生の頃の喜びを保ったまま生きていく。

早く大人になりたかった小学生のあの頃。大人になれば通信販売でいろいろなものが買えるし、たくさんお金を持てるし、アダルトビデオも見れると思っていた。今、小学生の頃の夢は全部叶えている。お金も小学生の頃持っていたのの何倍もある。欲しくても買えないものはたくさんあるけれど、小学生の頃よりも自由に好きなものを買える。それでも想像していた未来より不幸なのは何故だろう。小学生の頃がよっぽど幸せだった。もちろん家族でうまくうまくいかないことはたくさんあったけれど、今よりもずっと幸せだった。悩むことが少なかった。

将来のことで悩むことはなかった。どんな学校に行くのか、誰と結婚するのか、わからないことだらけだったけど、不安よりも未来の幸せに対する期待の方が大きかった。いろんな夢があった。あんなこともしたい、こんなこともしたいと、やりたいことだらけだった。

実際、今のところ、やりたいことはそんなにない。もちろんやってみたいことはいろいろあるけれど、それほどやりたくもないのが実状。結婚したいセックスしたい有名になりたい本を出したいいろいろやりたいことはあるけれど、小学生の頃みたいには、熱狂的に望んでいない。

別に今のままでもいいんじゃないか。こんなに惨めなのに?

とりあえず毎日背中が痛い。休日も痛い。肩じゃなくて背中全体が痛い。目も悪くなった。自動車絶望工場で働く人みたいだ。なぜこんなに体が痛いんだろう。



僕は遠くに向かってボールを投げた。ボールは道を歩く女性の背中に当たった。彼女は歩道の上に倒れこんだ。僕は近くのコンビ二に入って週刊誌を読んだ。



また月曜から会社だ。三連休に入る前は、連休なんて暇だしいらないと思っていたのに、いざ三連休を終えてみると、毎週三連休欲しいと思うようになった。三連休の間ブログの更新をずっとしていたわけじゃない。本当なら朝から晩までひたすら文章を創っていてもよかったのに、僕はビデオを見たり、小説読んだり、マンガ読んだり、ゲームをしたり、休日を楽しんだ。ああこれからはずっと書いていたい。何だか知らないけれど、書いているととても心が安らぐ。今まで書いていて、こんなに心が落ち着くことなんてなかったのに。



コンビニから外に出ると、ボールが当たった彼女はすでにいなかった。道ばたにはボールがおいてあった。誰も見ていないことを確認して、僕はボールを拾った。ボールには赤い血がついていた。僕はボールをポケットに入れて、またコンビニに戻り、アイスを買った。
posted by 野尻有希 at 00:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 短編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月05日

楽しさといじめと不結婚

副業じゃなくて復業中の野尻有希のショートショート。

ショート1

もう小学生みたいに、楽しいことだけして生きることにしました。大人になると、ゲームをやりすぎて疲れてしまう。義務でゲームをしちゃうからだ。子供だったら退屈になった途端ゲームをやめる。肩こりからもおさらば。

ショート2

いじめの蔓延。陰湿化。これはしょうがない。表立って人を殴ることを禁止しているからだ。けんかが当たり前にあったら、陰湿に攻めることもなくなる。日本の学校はいじめがひどいと言うけれど、海外でもいじめはひどい。日本人が学校入れば、白人たちにいじめられる。人間なんてそんなもの。世界にいい場所なんてない。

ショート3

結婚しなくていいやと思ったら、すなわち子供の教育費も準備しなくてよくなったから、心がものすごく軽くなった。ファイナンシャルプランナーの言うことなんて聞かない方がいい。300万も500万も必要だ、なのに自分は持っていないと思うと心が苦しい。「結婚しなければならない」がなくなったら、とたんにお金持ち。これは心に優しい。

posted by 野尻有希 at 22:38 | Comment(0) | TrackBack(1) | 短編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする